早いもので1ヶ月が経過してしまいましたが先月参加したERSの報告をさせていただきます。呼吸器内科志望の後輩とともに行って参りました。ちなみに今年のERSはミラノで行われました。来年はパリだそうで、毎年ERSに参加すればヨーロッパ周遊が出来ますね(いうほど容易くないけど …)。
今年は主に、COPD、中でも呼吸管理やネーザルハイフローについて聴講してきました。また、肺エコーのワークショップに参加したり、Meet the exspertsというセッションで横隔膜エコーというマイナーな分野について学んできました。横隔膜の厚みを測定することでweaningの指標になるそうで(Intensive Care Med. 2017;43(1):29-38)、早速試したいですね。
また、イタリア各地の病院から気管支鏡の実技(EBUS-TBNA, バルブやコイル留置, 間質性肺炎に対するCLE(confocal laser endomicroscopy)による観察とクライオバイオプシー)を実況中継するという企画もあり、大変盛り上がりました。特にCLEについては初めて知ったのですが、これにより得られる実体顕微鏡のような微細な線維構造は神秘的とすら思えました。また、CLEによる間質性肺炎の診断のさらなる可能性を感じました。
そして学会3日目には私自身の発表がありました。poster discussionにて本邦22施設で行われたネーザルハイフローの使用実態調査の結果とNIV使用例との比較というテーマで発表させていただきました。国際学会3回目でこの英語力、という自身の至らなさを痛感しながらも、なんとか発表を終え、ディスカッションのパートでは座長の先生がうまく参加者をディスカッションの輪に引き込んで下さり、各国の呼吸管理の現状ともさほど変わらないことが分かりました。
学会発表はいつもそうですが、準備が非常に大変ですが得られるものも多く、有意義な時間を過ごすことが出来ました。発表をサポートして下さった優しい?上司の先生方、不在の間、病棟や外来をカバーして下さった呼吸器内科スタッフ一同には大変感謝しております。
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