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2018-06-08

読影のレクチャーをしてきました




今年、慢性呼吸器疾患看護認定看護師さんたちが中心となり、日本呼吸器看護研究会が立ち上げられました。その記念すべき第1回目のセミナーが5月に大阪で開催されたのですが、光栄なことに講師として参加する機会を頂き「看護師でもわかる画像の見方」と題して胸部X線読影のレクチャーをしてきました。




実は当院では、毎週金曜に、その週に呼吸器内科外来および救急外来に来院したすべての患者さんの胸部X線画像を読影して見落としがないかをチェックしています。(ローテーターの研修医の教育目的も兼ねています…)

それなりにしんどい作業ですが、何年も続けていると、見逃しやすい肺癌シリーズ、無気肺シリーズ、変わった画像シリーズなど、みごとな症例コレクションが出来上がるわけですね。なので、その中から選りすぐりの画像を拝借してレクチャーに臨みました!

看護師さんがX線をみて「診断する」という機会はないかもしれませんが、医師がどこに着目し、どんなことを考えているのか、共通言語としてのX線用語を理解して頂けるように、時々クイズをはさみながら、楽しく1時間半のレクチャーを終えることが出来ました。

2017-07-08

血ガスって難しい

先日、看護師さん、MEさん向けの呼吸療法セミナーで血ガスの読み方をレクチャーして参りました。呼吸療法認定士などを目指す方などレベルの高い方が多いセミナーなので、とても緊張しました。講義するにあたり、呼吸生理、血ガスの種々の計算式をざっと復習しましたが、改めて難しいなーと感じました。



私の考えるところの、コメディカルに期待するレベルとしては、

PaO2とPaCO2 → これは当然でしょ 
pHやHCO3- → 病勢を考える&予測するために知っててほしい 

の2段階かなと思ってます。

(講義では、A-aDO2の式の導き方や解釈などもお話しましたが…
 room airじゃないと実用的じゃないし...
 実際は毎回計算してないし... あぁ言っちゃった...)

ただし、データを読み解くための基礎知識として、I型呼吸不全、Ⅱ型呼吸不全の違いや、そこに肉付けして、Ⅱ型呼吸不全になりやすい疾患、CO2貯留時の兆候とその対応などを知ることのがもっと大切なのです。

若手看護師から呼吸療法認定士を目指す人が増えるといいですね。




2017-01-22

non-resolving pulmonary cavity

2017.1.14
東海呼吸器感染症研究会に参加。

テーマは「non-resolving pneumonia」
今回我々が発表した症例は、言うならば「non-resolving pulmonary cavity」

pulmonary cavityの鑑別を挙げてみる。頻度順に悪性腫瘍、結核、肺化膿症、血管炎…。
多くの場合、鑑別は簡単だ。

ところが、

感染症と悪性腫瘍の鑑別は難しい、とも言える。
殊に肺の孤立性病変に関しては迷うことはしばしばある。

「癌だと思ったら、感染症だった」、これならむしろありがたい。外科的切除したら真菌症や抗酸菌症だったというのはあり得る話。でも、逆ならちょっとややこしい。

感染症だと思って治療し始めたけど抗菌薬が効かない。起炎菌が掴めてなくて抗菌薬不応の時の鑑別なんて山ほどある。だから内科医はツライ。定着菌やコンタミネーションに振り回された挙句、生検しても診断につながる手掛かりがなくて、でもやっぱりまた生検したら、結果的に癌だった。組織診は偽陰性になり得る。けれども組織診がすべてだ。これがTissue is the issueってやつね、となる。

今、自分たちに出来るベストを尽くしても診断に至らない時に、さらにもう一歩踏み込んだり、違ったアプローチを考えなくちゃならない。冷静な分析と粘り強さ、決断力が必要とされるのだ。臨床家といえど一人では迷いが生じる。だから一から客観的に見直してみんなで知恵を絞るカンファレンスは必要なんだなとも思った。

似たような境遇のcaseがここにも... ↓
「A pulmonary abscess, beware of lung cancer!」 Respiratory Medicine CME 2011;4(4):157-159 




2016-12-19

大阪びまん肺フォーラムと若手のためのびまん肺

めっきり寒くなって、もう師走ですね~。今年も残すところあとわずか。この時期に毎年開催されているのが、大阪びまん性肺疾患フォーラムです。今年は、この世界の大御所中の大御所、Mayo ClinicのThomas Colby先生を迎えて、「やっぱりUIP」のタイトルで開催されました。また、その翌日に、3年前から開催されている若手のためのびまん性肺勉強会も開催され、症例検討会の座長もしてきました。

2016-12-04

NPPV管理のポイント~MDRPUと精神的ケア~

12月3日に名古屋 ミッドランドスクエアで急性期NPPV研究会が開催されました。

当院からは慢性呼吸器疾患認定看護師の斉藤さんに看護師の立場から、他職種へ伝えたいメッセージとして、NPPV管理のポイントを2点 発表してもらいました。発表内容に加えて、同じRSTのメンバーとして私なりのコメントを交えつつ紹介したいと思います。

1つは、MDRPUについて。医療関連機器圧迫創傷のことですね。

一般病院では、ギプス シーネ、弾性ストッキング、気管内チューブについで第4位だそうです。
当院のNPPV装着期間は平均6日程度なので全員に必要という訳ではなさそうですが、褥瘡の出来やすいリスクを評価し、必要とあらば早めに使用した方が良さそうですね。当院では、被覆材はメピレックス トランスファー(メンリッケヘルスケア社)を使用しています。本来はジクジクした創部に使用し浸出液の管理をし易くするのが目的の製品ですが、ソフトシリコン素材で、柔らかく、しかも薄くて凹凸のある部分にも馴染み易く、繰り返し使用出来るため、重宝しております。 

しかし、被覆材だけでなく、サイズや用途に応じたマスク選びも大切です。そのためには、複数種類のマスクを用意しておく必要があります。そこで、今回紹介したいのが、2016年3月から 登場したアマラビューマスク(Philips社)です。当院では最近、頻繁に使用しています。フルフェイスマスクですが、額のアームがなく
「ビュー」という名の通り視界を遮らないし(マスクをつけたまま眼鏡もかけれますので視力の悪い患者さんのせん妄防止につながるのではないかと密かに期待しています)、 シリコンですが、鼻梁に当たらないので鼻根・鼻梁に褥瘡も出来ません。当院ではもともと、シリコン素材の従来型のフルフェイスマスクで装着開始してフィッティングが悪い、あるいは発赤が出来るようであれば、ジェル素材に変更していたのですが、もしかしたら、アマラビューさえあれば、これが第一選択でもいいのではないか思ってしまうほどです。ただしこれまでのマスクよりも値段が張るので使用順序についてはもう少し検討が必要と考えています。

メピレックス トランスファー                                       アマラビュー フルフェイスマスク                













2016-11-26

再発小細胞癌を学ぶ

先日、東海地域の若手のための肺癌勉強会 LUCINA(Lung Cancer Investigator's Network in Tokai)に行ってまいりました。第4回目の今回から岐阜も仲間にいれていただけたようで何よりです。

事前に症例が提示されておりプレゼンターが各自の考えを提示するという形式の勉強会ですが、今回のテーマは再発小細胞癌のレジメン(sensitive relapseの2nd line)について。

そしてありがたいことにプレゼンターを仰せつかりまして、やむなく?小細胞癌のレジメンについて勉強することとなりました。

終わりなきbiopsy

岐阜地域のLung Cancer Workshopということで、
堀Drより当院のre-biopsy(再生検)の現状について発表してもらいました。


先行する第1,2世代EGFR-TKI治療中に対して約半数に耐性遺伝子T790Mが出現し得ることが長らく問題になっておりました。2016年5月よりT790M変異陽性肺癌に対しても有効な第3世代EGFR-TKIであるOsimertinibが発売となりました。Osimertinibの登場は、得られる効果や臨床検査のあり方において、Gefitinibのそれと同じようなインパクトを与えました。そして、我々呼吸器科医には予後に直結するT790Mの有無を可能な限り検索すること、即ちre-biopsyが課題の一つとなりました。

2016-07-10

肺癌診断会 in 熱海

お久しぶりです。
6月30日-7月2日にかけて、肺癌診断会が開催されました。
熱海の温泉地での開催ではありますが、3日間ほぼホテルに缶詰状態で、読影のイロハを学びました、はい。

病理診断のパートは一番勉強になりました。
まとまって病理の講義を聴くことがなかったので。

GGN、特にpart-solid GGN、そしてpure solid noduleをどう評価するのかがメインテーマ。

もちろん画像所見に絶対はありませんので、常に、悪性か良性かで頭を悩ませながら、フォローしていくしかないのです。悪性なのに小葉間隔壁を超えないものがある(しばしばinvasive mucinous adenocarcinomaである)、癌でも縮小することがある(肺胞虚脱が起こるので)、炎症なのに葉間を超えるものがある(侵襲性の高い病原体による)、薄壁空洞を呈する腫瘍は腺癌が多い、IP合併肺癌には、意外とinvasive mucinus adenocarcinomaが多いかもしれない。など、ちょっとしたTIPSを交えながら、学ぶことが出来ました。  
今更ですが、PA・PVの解剖学的走行の基礎知識(内科医は、外科医と違い普段あまり血管走行を気にしない...)が学べたのも良かったです。 

下の写真は、診断会という名の懇親会での一コマです。 


2016-07-07

第39回日本呼吸器内視鏡学会学術大会

6月23, 24日に、名古屋で第39回呼吸器内視鏡学会学術大会が開催されました。学会長は、私たちにとってインターベンションの師匠に当たる名古屋医療センターの坂英雄先生です。頑張って、3題+寺子屋での症例提示を行ってきました。


第39回日本呼吸器内視鏡学会学術大会

6月23, 24日に、名古屋で第39回呼吸器内視鏡学会学術大会が開催されました。学会長は、私たちにとってインターベンションの師匠に当たる名古屋医療センターの坂英雄先生です。頑張って、3題+寺子屋での症例提示を行ってきました。


2016-06-25

2016年アレルギー学会学術大会に参加してきました

2016年6月17日~19日、東京国際フォーラムで開催された第65回日本アレルギー学会学術大会に参加してきました。当科からは1演題のみですが、発表してきました。


2016-06-11

トリコスポロンを巡る物語

少し前に遡りますが、5月13日に開催された西濃地区感染症研究会の紹介をしたいと思います。神戸大学感染制御部 特命准教授 時松一成 先生の、トリコスポロンについての講演を聴いてきました。

トリコスポロンは、夏型過敏性肺炎の原因菌ですね。これはアレルギー反応によって生じた疾患。しかし、面白いことに、アスペルギルスと同じように、感染症としての側面も併せ持ちます。血液疾患で免疫低下している状態では、播種性感染症を引き起こし得ます。致死率は80%以上とも言われ、臨床的にも重要です。

今回の講演で知ったのですが、実は、夏型過敏性肺炎の原因として、当初は、クリプトコッカスが考えられていたそうです。しかし、実は、調べていくと、クリプトコッカス・ネオフォルマンス(Cryptococcus neoformans)抗体がトリコスポロンに交叉反応を起こしていた現象をみていただけであって、その後の培養結果や 吸入誘発試験などから、熊本大学の安藤正幸教授らのグループによて、トリコスポロンが原因菌として同定されたという経緯があったそうです。研究者の方々の涙ぐましい努力が報われた物語ですね。

2016-06-10

International Lung Sounds Association(国際肺音学会)のお知らせ

勝手に宣伝です。

2016年10月7-9日
ILSA2016 が 肺音(呼吸音)研究会 と合同で開催されます↓

http://coac.jp/haion/index.html
http://coac.jp/haion/images/pdf/ILSA2016.pdf











肺音研究会自体は、過去にこのブログ内でも紹介しています。
ちょっとマニアックな研究会ですが、基礎的なことから学べるので、
身体所見について、歴史的な背景や機序から、じっくり知りたいという方には、オススメです。




禁煙外来CMでおなじみの

霧ヶ丘つだ病院  津田徹先生の講演会を聞きに行ってきました。

テーマは、COPDのトータルケア 

題名の通り、病態、治療、リハビリから終末期医療まで 幅広い内容でした。
ちなみに、禁煙外来CM作成の裏話も聞けました♪
また、映画『終の信託』の監修もされていたんですね。知りませんでした、すみません。
題材となった疾患はCOPDではなく、喘息でしたが。役所さんが熱演されていましたね。

個人的に興味深かった点&講演のポイントとしては、

① 患者さんのモチベーションを上げるための説明の仕方の一工夫 

2016-03-20

EWSの講習を受けてきました

今日は岐阜呼吸器内視鏡研究会でした。今年のテーマは、「EWS」です。宮崎県立宮崎病院の姫路大輔先生が、講演および実技指導をして下さいました。

2016-03-19

家庭医療学冬期セミナーに参加してきました

今年に入ってインフルエンザ大流行のおかげで、仕事が1.5倍増し(2倍増し?)に忙しくなり、しばらく更新出来ずにおりました。すみません。

ところで、今回は呼吸器内科とは離れて、家庭医療についてです。

ちなみに家庭医って何?ってとこですが、
簡単に言えば、かかりつけ医。内科だけではなく膝の痛みや腰痛といった整形外科疾患、小児科や産婦人科も診れる総合診療医。さらには、予防医学から、心療内科、あるいは、家族や地域の問題まで幅広くケア出来る医師のことです。

で、今回、2月20-21日に若手医師のための家庭医療学冬期セミナーが開催されるということで、ラインナップを見てみると、興味を惹かれる内容でしたので(下記 )、足を運んで見ることにしました。

セミナーの会場は、憧れの東大キャンパス

テーマ(プログラムより抜粋):

・もし若手の家庭医が初めて学校医を依頼されたら
・訪問リハ(その価値に気づいてますか?)
・若手医師で20年後の医療を考える〜保健医療2035〜
・ベッドサイド5分間ティーチング実践ワークショップ
・ソーシャルマーケティングの手法を活用した検診受診率向上
     〜研究の知見と自治体の事例より〜
・リハビリテーション科医とプライマリケア医によるリハ入門
・できていますか?総合診療医/家庭医らしいend of life care
・マルチプロブレム患者へのアプローチ
   〜multimorbidityに強い家庭医になる〜
・ 診断エラーに立ち向かおう!
・かぜの漢方をちゃんと選べるようになろう                      ...etc

やはり、呼吸器内科の勉強会とは一味違う感じですね。

個人的には、マーケティングの話が面白かったです。
trans theoretical model, segmentation, opt-in opt-outの話など、医療現場でも役に立つ話が聴けたのが良かったです。日常臨床において患者さんに行動変容をどう起こすか? という難しい課題のヒントになりそうです。

終了後はちゃっかり、東大の学食でボリュームたっぷりのご飯を食べて岐路につきました。

2016-02-14

第2回名古屋吸入指導講習会を開催しました

昨年に引き続き、名古屋市で吸入指導講習会を開催しました。病院薬剤師23名、調剤薬局薬剤師4名、看護師5名、医師4名が参加と、インフル流行し、他の行事とも重なる中、沢山の方に参加いただけました。

2016-02-07

分類不能を分別可能に

この数日はハードスケジュールでした。

2月4日 夕方から神奈川循環器呼吸器病センターの院内CRPカンファレンスに参加させて頂き、
2月5日 始発の新幹線で大垣に戻り、
2月6日 東海びまん研に参加。

金曜に新入院がなかったことがせめてもの救いでした。

ところで、思ったこととしては、昨年末の大阪びまん研から何かと話題に挙がることの多い「unclassifiable IIPs(分類不能型IIPs)」 をなんとかせねば。
ということと、それに関連して(即ち、unclassifiableと言うために)
chronic HP(CHP:慢性過敏性肺臓炎)の診断をいかに突き詰めるか。
膠原病もどき、すなわちautoimmune flavorのあるILDをどう扱うか、です。

2013年のATS/ERSのIIPs classificationのup dateにて、unclassifiable IIPsは大きく取り上げられるようになりました↓ 。
実際、びまん研で提示される症例には、最終診断 unclassifiable となる症例が多いです(悩ましい症例を持ち寄ることによる「カンファレンスバイアス」でしょうか?)。

2016-01-22

Nintedanib講演会

難病であるIPFの治療薬としてNintedanibが発売開始されています。先日、岐阜市でNintedanibの講演会があり、パネリストとして参加してきました。


2015-12-16

ACOSを考える会

喘息とCOPD両方の特徴を持つグループをAsthma-COPD overlap syndrome、略してACOSと呼ぶのが今の流行になってきました。このACOS、実にいろいろな問題をはらんでいます。今日は、京都大学の佐藤晋先生をお招きして、ACOSを考える会を開催しました。