2016-12-19

大阪びまん肺フォーラムと若手のためのびまん肺

めっきり寒くなって、もう師走ですね~。今年も残すところあとわずか。この時期に毎年開催されているのが、大阪びまん性肺疾患フォーラムです。今年は、この世界の大御所中の大御所、Mayo ClinicのThomas Colby先生を迎えて、「やっぱりUIP」のタイトルで開催されました。また、その翌日に、3年前から開催されている若手のためのびまん性肺勉強会も開催され、症例検討会の座長もしてきました。

まずは、本体の大阪びまん肺。恒例の伊藤春海先生による珠玉の講演(本当に凄いんです!)を皮切りに、日本を代表する先生方の講演が並びます。学会でのものとは異なるくだけた講演に、苦笑しながらも、各演者の個性と考え方を感じ、楽しみました。ここ数年耳にする、2次性UIPという単語も、すっかり耳になじみました。「やっぱりUIP」というタイトル通り、UIPについてのレビューから、多方面からの問題点抽出、数年前までは考えられなかった治療に関するディスカッションまで、勉強になります。
Colby先生、素敵でしたね~。プレゼンテーションも簡潔でわかりやすく、とても印象に残ります。良い声で、聞き取りやすく話され、文句なしにカッコよいです! クライオバイオプシーの話もされていましたが、これからのびまん肺では非常に大切な検査になるでしょう。

さて、翌日は「リンパ増殖性肺疾患」についてお勉強です。今回は、佐賀大学放射線科の江頭玲子先生が当番幹事となって企画されました。大変多忙な先生ですが、素晴らしくプランニングされていました。まずは江頭先生の放射線学的なレクチャー。これが画像と病理が対比された、とんでもなく力の入った内容でした。今まで何となく感じていたことを、理路整然と説明され、頭の中がスッキリしていきました。あっという間の40分間でした。この講演を聞けた人は、本当に幸せ者だと断言できます。
次に、佐賀大学の1症例を、じっくり1時間近く検討しました。この司会をさせていただきました。Multicentoric Castleman病という、普通の呼吸器内科医ならば一生に一度出くわすかどうかの疾患ですが、これをリンパ増殖性肺疾患を疑いながら診療していく過程に普遍化させることを意識して進めました。若手に吸収してもらうために、少しずつコメントを加えながら行いましたが、そういった時間の積分で予定時間を10分ほど超過してしまいました。反省。

その後、MTX関連リンパ腫とMALTリンパ腫の症例提示2件で更に理解を深め、最後に東京病院の期待の若手病理医 木谷先生の講演を拝聴して終了しました。木谷先生は細胞診標本の作製について動画でも紹介され、実臨床に即座に生かされる内容でした。

毎年この時期の大阪は、とっても熱くなります。

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