「当科における硬性気管支鏡導入の歩み」
「ガイドシース法のおける監視洗浄細胞診の意義についての検討」
「びまん性肺疾患におけるBAL細胞のサイトカイン産生能と予後に関する検討」
これらに加えて、寺子屋セミナーで、「扁平上皮癌の一例」を提示してきました。
今回の総会は「軟性鏡50年、呼吸器インターベンションへ」とタイトルされています。私たちも坂先生のもとでインターベンションを学んだので、その歩みについて発表しました。インターベンションのセッションは好きものが集まるところなため、すでに導入されている施設の方が多かった印象で、導入を考えているような方たちへ、どの程度のメッセージが送れたのかわからないところが残念でした。
また、当科では末梢病変に対する生検では全例ガイドシースを使用しており、以前は生検鉗子の洗浄細胞診も行っていました。この結果を集計してみましたが、組織診や捺印細胞診がともに陰性で鉗子洗浄液が陽性となるケースは存在せず、生検鉗子の洗浄細胞診を追加する意義は乏しいと判断しています。今回の集計でも肺癌の陽性的中率は89%と高かったことも理由と考えています。
そして大学と協力し探索的研究として取り組んだBALのサイトカイン測定に関しては、normal controlが無いため、Cut offをどうするかなど、いろいろな問題がありました。測定したサイトカインも多かったため、結果の解析にいまだに悩んでいます。これについては、もう少し検討が必要と考えています。
最後に寺子屋セミナー。今回は、中部支部会でいつもやっているようにとのことで、御指名をいただきました。昨年12月に学会長をして、内視鏡読影についてのパネルディスカッションを担当したわけですが、その若手パネリストから終了後に、「難しいのばかりで、もっと基本的なものをやってほしかった」と言われました。なので、今回は基本的な症例を提示し、内視鏡所見、生検の病理標本、Ope標本(ミクロ、マクロともに)、CT画像を何度も対比させてプレゼンしました。さすがにこの筋の専門家の読影は素晴らしく、答えは外しましたが、所見の取り方から病態まで完璧でした。参加した皆さんも勉強になったことと思います。
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