2015-06-01

第80回 東海びまん性肺疾患研究会

5月30日、東海びまん性肺疾患研究会に参加して来ました。VATS症例を全部で8例検討します。当院からは、臨床的にCHPが疑われたIPFと、Smoking related IP(DIP)の2症例提示しました。



                             


今回、話題に挙がった内容としては、

① DIP vs NSIP with DIP like reaction

この両者の鑑別を要する症例が3例ありました。DIPの方がNSIPに比べて、病変部位と正常部位の境界が明瞭、という鑑別のポイントを示して頂き、とても参考になりました。
…が実際は、そこまでクリアカットにはいかないですね。ただ、典型的な画像パターンを知ることが出来て有意義でした。

② lung-dominant CTDをどう位置づけるか

病理学的に自己免疫性の機序が示唆される所見と、特定の自己抗体が存在するが、特定の膠原病の診断基準を満たさない症例は、間質性肺炎が優勢なCTDということでLD-CTDとされますが、Fischerらの提唱したLD-CTDの診断基準については、検証が必要と考えられており、まだ国際的なコンセンサスが得られていません。そういった症例を、IIPsとは別にすべきなのか、あるいは、IIPsに当てはめるとしたら、Major IIP(IPF, NISP...)に含めるのか、Unclassifiable IIPに含めるのか、様々な意見が飛び交いました。
経過とともに診断が変わる可能性もあり時間軸も含めて考える必要がありそうです。

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