2015-07-26

身体診察の一つとして肺にエコーをあてる

今、じわじわと広まりつつある、肺エコー。

救急や集中治療を専門にしておられる先生方には、メジャーなのかもしれませんが、我々内科医にとっては、エコーはあくまで胸水をみるためのものであって、実質評価に使うなんてこと滅多になく、興味はありましたが、なかなか触れる機会ないままでした。

そんな中。

先日、京都で開催された呼吸療法医学会で、肺エコーを勉強してきました。
(参考:USabcd website → http://usabcd.org)

呼吸不全患者に対するアプローチについては、LichtensteinらがBLUE protocol(CHEST 2008;134:117-125)を提唱し、論文中に、心不全、COPD/喘息、肺血栓塞栓症、気胸、肺炎のエコー所見と、それぞれの感度、特異度、陽性的中率、陰性的中率が示されています。




また、加えて、同施設から急性循環不全に対するFALLS protocolについても考案されているようです(CHEST 2015;147(6):1569-70)。

これらを、実際、臨床にどう生かすか。

やはり、有用なのは、急変時でしょう。病棟、オペ室や検査中の急変。ポータブルレントゲンの結果を待つ間に、もう少し情報を得たい時。CT室に移動出来ないシチュエーションで。...など。役立つ場面はきっとあるはずです。

ちなみに、先日は、癒着のある気胸患者さんに胸腔ドレナージする時にさっそくエコーを使わせてもらいました。lung point、自分でみつけられるとちょっと嬉しいです。




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