2016-09-11

ERS 2016 in London 2日目

⚫︎9月4日 2日目



学会は3日から始まっていましたが、主にPostgraduate Course参加の人のみでしたので、本格的な始まりはこの日からといっていいでしょう。会場にも、格段に人が増えた印象です。
ちなみに、私の宿泊したホテルは線路を挟んで会場の隣だったために、ERS参加の人で満室になっており、ありがたいことにとても繁盛してるよーと、インドなまりのボーイさんが陽気に話しかけてくれました。

自分の発表がACOSに関する発表ということもあり、まずは喘息やCOPD関連の発表を聴こうと思い、朝一のoral presentationに始まり、poster discussion、posterと一通り関連した発表を見て回りました。

残念ながら目新しさはありませんでしたが、COPDの併存疾患(主に循環器系)に関する演題が多いように感じました。また、おそらく今回の学会のtopicsの一つである、Salford Lung Studyの結果について大きく取り上げられていました。


Salford Studyでは、2799名のCOPD患者をFF/VI(100/25)群と通常ケア群にランダムに割り付け、過去1年間に増悪を起こしたことのある患者における中等症〜重症増悪の発症率を見ております。FF/VI群で通常ケアよりも8.9%増悪が減少し、かつ、肺炎などの有害事象には有意差がなかったということでした。9月4日付のNEJMのOnlineでも結果は発表されております。
最初に吸入指導と用法用量の説明はありますが、その後はreal worldなaddhearanceで、出来るだけ実臨床に近い臨床試験であることを強調しておりました。それはとても重要ことだと思います。
また、今回の患者群が、もともと半数近くで triple therapyが入っていたこと、両群とも23%で併存疾患として喘息を持っていたこと(ただし、残念なことに、なぜだか血中好酸球の値のデータには触れてない....)は興味深かったです。


喘息とCOPDでお腹いっぱいになってしまったので、イブニングセミナーは、ARDSのセッションを聴いて、1日を終えました。

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